私たち家族は、大きなお屋敷に移り住むことになりました。
それは趣のある古い洋風のお屋敷で、私たちは喜びと不安が内混ざった感じでした。不安、誰も口には出さなかったけれどきっと皆そう感じていたと思います。その屋敷には、地下にも、広い部屋がいくつかあり、姉と私は地下で一緒に寝ていました。
妙な感じ。
確実に霊的な感じ。
私たちは、怖さを感じ上の階に逃げた。そして、地下を覗き込む。地下は必要以上に深いものでした。
すると、白い物体が、ゴキブリのように地べたをはえずりまわっている。
出た、やっぱりか。
女。長い髪を無造作に縛った真っ青な、女は四つん這いで床を嗅いでるのか、舐めてるのか、動き回っていました。もうやだもういやだ。
姉と私は固まってしまい見てるしかなく、その女がいなくなるまで見ていた。
次の日、何故かまた地下で眠る、今度は母も加わって。やっぱり出た。また同じリズムの動き。
今度は逃げずに追いかけてみました。
その女知ってる、あの人、黒川紀章の奥さん。
そして