二十一日、何年ぶりかに海で泳ぎました。
何故か眼鏡をつけたまま海に入って泳いでしまいました。
みんな心配しました。
案の定、眼鏡が後ろからきた高波にさらわれました。
改めて海の力、波の恐さを思い知りました。
視力がガタ落ちしました。
こんなに近くにいるのに遠くに感じました。
落胆しました。
せっかく海に来てるので元気を取り戻しました。駄目でした。
せめて海の向こうで僕と同じ視力の人に拾われることを祈りました。
落胆しながらも、諦めず足に意識を集中し海の中眼鏡を探しました。
足に固い感触がありました。
石でした。
足に固い感触がありました。
貝でした。
足に固い感触がありました。
石でした。
石でした。
足に固い感触がありました。
…
…
…
…
…
砂に半分埋もれた眼鏡がありました。
やっぱり海は優しかった。