- ―――
- 稽古が始まって結構経ちましたが、稽古を重ねる中で何か感じた事とか感想とかありますか??

- 稽古初日の台本もまだ全然できてない状態の時に、見学の人が来ていて。その人が昨日の稽古にも来てたんだけど(稽古中に)寝てて、出入り禁止になったっていうのが一番印象的でした。
- 一同
- (笑)

- 色んな劇団に今まで参加したことありますけど、割とね、各々のやり方があると思うんだけど、はえぎわはそれが割と象徴的な感じがしていて。 ノゾエくんのウェルカムな感じとか。

-
初日から見学の人3人来てましたもんね。

-
まあ見学で来た人に寝られるとショックですけどね(笑)

-
ホントだよね(笑) じゃあ清水くんは?

- 稽古場の空気が本当にいいです。 台本が手元にないと普通焦ると思うのですが、みんな伸び伸びしている気がします。 ノゾエさんの見方にもよると思うんだけど、優しいなあって。

- 新しいとこに参加して稽古するのって気が重くなったりするじゃないですか。 稽古場行くのに気が重くとかなったりしなかったですか?

- ならなかったですね。 今までは全員が初対面のプロデュース公演とかに参加するっていうのはありましたけど、劇団に客演するのが初めてなので、今回はえぎわで、雰囲気のいい場に参加出来てよかったと思いました。

- 吐夢さんはノゾエさんに演出を受けるのは初めてだったんですか?

-
演出もそうだし仕事も初めて。

-
あ、そうなんですねー。

- 僕、ずっとノゾエ君と役者として共演したいと思ってて。あの人のこと役者としてもすごい好きで、演技の仕方とかも変わってるんだけど、全然作ってない感じが僕はすごい好きだし。あと演出してる声とかずっと聞いてて、声太いなーって。

-
あー、ノゾエさんの声の質が。

-
あと稽古場で見たら背高いのね。 声もスタイルも意外と男前。

-
確かに声がいいですよね。

-
そうですよねー。

-
しかも演出だと高い声も出るし(笑) 幅が広いんだなあって。

-
吐夢さん若い頃からノゾエさんのこと知ってるんですよね。

- 彼のデビュー作っぽいのを見てる。 (ENBUの)松尾ゼミの発表会。ノゾエくんが自分で書いたお芝居で、最後、確かパンツ脱いで「オナニー大好き!」って言って終わるんだけど、それをすごい覚えてて。

-
その印象から変わりました?

-
はい。お偉くなられて(笑)
- 一同
-
(笑)
- ―――
- はえぎわの劇団員の印象は?

- 舞台の奥に下がろうとしますよね。 うちの人もそうだし、僕もすぐ人の後ろに行きたがると言われるけど、はえぎわの方は僕以上(笑) 井内(ミワク)さんとか島(鳥島)さんとか、とにかくセリフを言う時、動線としておかしいくらいに人の後ろを通りたがる癖があるというか。

-
前に出たがらない。

- いや出たがらないのはいいんだけど、セリフ言ってる時、人の後ろに隠れるのは単純に見えにくいし、聞こえにくいから(笑) それが悪いとかじゃなくて、上には上がいるなっていうか。
- 一同
- (笑)

-
吐夢さんも言われていたのに(笑)

- 俺とは違う種類の後ろへの下がり方っていうか、流派っていうか。うしろ下がり俳優の中でも動線不自然動き系劇団だなって。
- 一同
- (笑)

-
同じ村の中でも、「あ、こういう流派があるんだな」って。

- だからみんな優しいんでしょうね単純に。 吐夢さんに気使って、ここ通るんだったら奥通ろうみたいな(笑)

-
吐夢さん隠れちゃうから。

-
「あ、すいません」みたいな、役柄は別としてね。

-
そういう性格がでちゃうんだよね(笑)

-
すごくわかるから、全然このままで。

-
んじゃ清水さんは?

- その話に通じるかもしれないですけど、総じて優しい人が多いです。はえぎわは変な人ばかりだなっていう印象があったんですよ。 でもそれは個々に変ではなく優しい人が多いんだという事に気がついたんです。 心穏やかな人が多くて、俺が俺がって感じの人はあんまりいないなって。それが集団になることで良い風に見えるから、その一体感がいいなあと思って。 だから単純に優しい人が多いなっていうのがありますね。

- ―――
- 自分が役を演じる上で大事にしていることは?

-
やっぱ愛だよね、愛。
- 一同
- (笑)

-
大丈夫?それで。

- 普通に今言ったの、ニュアンスとか伝わらずに載るよ。「愛だよ」って。

-
(笑)とかもなしに活字で。

-
でも単純に一生懸命考えることだと思います。

-
毎回、それは限界まで?

- それもですし、役の質を落とさないようにしたいと心がけています。 例えばダメな奴だったら、ダメな奴だけど愛着が沸くような、損しないようにしたいですね。

-
すごいいいこと言った。今。

-
いや、ほんとに。青天の霹靂。

-
自分はどうでもいいけど、役は損してほしくないなっていう。

- なんか、すごく、優君はすごい(役者として)良いって飲み屋でみんなで話してて、

-
そうそう

-
えー!

- お芝居が、演じてる感じじゃないのに、ずっと見入っちゃうっていう話の中で、ちゃんとそういう裏付けがあったんだなーって。ぼく、秘密は顔かなーと思って。犬顔に見えるけど、よく見ると猿顔にも見えるからかな? とか色々考えて。あと韓流スターでだれか似てる人いたんじゃないかと思って、「清水優 韓流スター」で検索したら、全然違う人出てきたよ。

-
それはそうですよね(笑)

- だから顔からくるものなのかと思ってたらちゃんと裏付けがあったんだね。

- だからあれなんですよ、例えば本番とかでも、楽屋で笑いながら話して、自分の出番でポンって切り替えて出るって出来ないんです。だから自分はどうでもいいから役がちょっとでも上にいってほしいなっていうのは、どっかに思ってますけどね。

-
ありがとうございます。

-
いやいやいや、なんすかこれ(笑)

-
吐夢さんはどうですか??

- 大事にしてることと言えば・・・、今回大事にしたいのは、セリフを覚える。
- 一同
- (笑)

-
毎回でしょそれはー(笑)

- いや、でもセリフ覚えのためにも台本が最終稽古休みまでに来てほしいなっていうのがあったんですけど、今回最終稽古休み後にきたから、まあ最初の方にもらった台本のセリフもそんなに覚えてないんですけどね。だからとにかくまず覚えるっていう。それで覚え終わったら、僕の中でもう・・・お疲れさまでしたー。
- 一同
- (笑)

- っていうのがあるのと、僕、全然役のこととか、考えないんですまったく。どんな役かとかも整理できなくて。 だから立ち位置とか立ち姿とか、衣装とかそういうのが決まると、例えばこの帽子だとセリフがよく出るなーとかそういう感じだから、どんな役なのかも、実はこの人がどんな人なのかっていうのも全然わかんないし。

- なぜこのセリフを発するのか、とかそういうのもあんまり考えないんですか?

- 多分それを考えると、疑問だらけで身動き取れなくなっちゃう。演出家の指示通りにセリフを言うにあたって、どう言いやすい身体にするかの折り合いがつけられれば、もう考えずに言うのみ。

-
なるほどなあ・・・。

- だって、吐夢さんのホンの読み方ってことごとく覆してきますもんねー。 そんな読み方あるんだなーって。 それでも納得しちゃうもんね、吐夢さんがやると。

- だからとにかく今はセリフをとりあえず覚えて、初日には間に合わないかもしれないけど、
- 一同
- (笑)

- 9月3日のカメラが入る日までには、ちゃんとセリフを覚えるつもりでがんばります。

- ダメです初日までにちゃんと覚えてください(笑)
- ―――
- ノゾエさんの演出はどうですか?

- ノゾエさんは役者もやられるから、そういう意味では演出家というよりは同等のポジションで見てくれるけど、目だけは違うところにあるんです。 稽古してても、「このセリフを加えて言って」ってノゾエさんがポンと足したセリフがスパンとハマるから、そういうところすごいと思う。その演出家の目っていうものが。

- ノゾエ君て優しいのに意外とせっかちなところもあって、台本もらって1、2日目の時に色々試そうとしたら、「そんなに演技しなくていいです」って言われて、ちょっとだけ待って欲しかった(笑)

- キャラクターのイメージはすごく持ってる人ですよね。 役者に任せてくれる部分は沢山ありますけど、このキャラクターはここはぶれないで欲しいっていうのをすごく強く持ってる人なんだなって。

- 稽古時間がそんなにないからかもしれないけど、何度か稽古を重ねて、セリフや動きが馴染むまでっていうのを意外と待たないっていうか。

- そうなんです、出来なかったらやらせないっていうか、しっくりこなかったらもう粘ってもらえないっていうのはあります。

-
ノゾエさんて優しそうですごいどSだから。

-
ほんとにそうなんだよー! ほんとにそう!

- だからあの優しさってほんとのほんとの優しさなのかって思う時ある。

-
じゃないと思う。

-
(笑)

- 自分では優しくしたいって思ってるけど、 すごいなんか乱れてるところ見られたくないとか、平常心なところでやりたいと思いながらやってると思う。

- たまにノゾエさん笑ってないなっていう恐怖はある。ほんとはいいと思ってないんだなとか。

-
それは清水さんもSだからわかる部分?

- (笑) あの人は違うSだと思う。 暴力的なSじゃなくて、精神的な。

-
オーソドックスなSじゃなくて?

- Sってどういうことですか(笑) でも深いSですよね。受け止められる深いSですよね。

- 演出家って基本的にSじゃないと、役者であるMに対して言えないけど、どっかM入ったSじゃないとっていうのがなんかあるんじゃないですかね。

- 勝手なイメージですけど、Sの人って突き放すイメージがあるけど、MよりのSって受け入れつつもっていうのがある気がする。

-
んじゃノゾエさんはM寄りのS? S寄りのM?

-
わからないです。 SよりのSじゃないですか?

- 結局?(笑)

- ―――
- 最後に皆さんにこの公演についてのメッセージをお願いします。

-
・・・何言ったらお客さん来てくれるんですかね?(笑)

- (笑) 今回ニッポン放送の地下にあるスタジオで舞台をやるので、舞台観た後、ラジオ収録終わりの芸能人に会えるかもしれないですよっていうのは?
- 一同
- (笑)

-
芸能人の出待ちついでに、どうぞ。
- 一同
- (笑)

- でも今回美術と衣装にCUEさんがいるっていうのが大きいんじゃないですか? 今までのはえぎわではなかった色合いになってるだろうし。

-
確かに! あと今までで一番お客さんと接近してる会場ですよね。

-
確かに、お客さんとの距離ですね。

-
はえぎわではあまりできない環境かもしれないです。

- チープな表現かもしれないですけど、今までと違うはえぎわってとこじゃないですか。

-
やっぱりそう思う?

- それこそ初めて参加の客演2人っていうのもありますし、セットも衣装も、今までにない空間でやるわけですもんね。

-
「はえぎわ入門にふさわしい&はえぎわ卒業にもふさわしい」

-
おお、それいい!

-
卒業は困ります(笑)

- これ観てつまんなかったら、あなたは今後一切、はえぎわ、観なくていいです。

-
今回の作品ははえぎわの中ではわかりやすいですよね。

-
わかりやすいと思う。

-
「はえぎわの、ベスト版です。」
- 一同
- (笑)

-
でも良いですよね。 はえぎわ入門編ていうの。

- あとは、 初日までに僕がセリフちゃんと覚えてたら、完全版です。
- 一同
- (笑)
インタビュアー 川上友里
撮影 鳥島明
編集 富川一人 朝日太一