したまちコメディ映画祭

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9月15日。土曜日。晴れ。
 
今日は、昼間の稽古をお休みして、浅草に行ってきました。
 
第5回したまちコメディ映画祭です。
 
初主演映画「TOKYOてやんでぃ」がオープニングを飾らせていただくことになったのです。
 
浅草の町を人力車に乗り、レッドカーペットに到着。
 
初レッドカーペットです。
 
まあ、人のいることいること。
 
僕の事を知っている方は勿論ほとんどいませんでしたが。
 
僕に握手を求めながら、握手をした瞬間、目は別の有名人を探していました。
 
さすがおばちゃん。最強です。
 
その後、1000人収容の大ホールにて舞台挨拶。
 
常々似ていると言われてきた、いとうせいこうさん(この映画祭のプロデューサー)とも初対面。
 
どぎまぎしました。
 
興奮な一日でした。
 
20時にようやく稽古場に到着。
 
みなさんさすがにもう臨戦態勢です。
 
明日は最後の稽古休み。
 
 
 
 
 

病は気から

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7月の頭から静岡に滞在してます。
静岡芸術劇場さん、SPACさんの企画でモリエールの「病は気から」に取り組んでます。
公演自体は10月下旬からなのだけど、はえぎわ公演が挟まれるため、先に作ってしまおうという、稽古を二期に分ける方式です。
 
滞在場所と稽古場所は、舞台芸術公園という大自然の山の中。
一帯の施設はとてもキレイでいい感じなのですが、いかんせん自販機すらも何もありません笑。
町に行くにも車がないと行けないため、コンビニでいつでもなんでも生活を送れていた僕には刺激的な生活環境です。
でも部屋もとても素敵できれいだし、周りは木々の自然のみだし、SPACの皆さんはとてもいい方々だし、とても贅沢な時間を過ごさせてもらってます。
自分の携帯、ウィルコムの電波が入らないため、おそらく多くの方に迷惑をかけて しまっているような気もしますが、たまには遮断されるのもいいかなと、勝手にゆったりさせてもらってます。
とりあえず第一期は8月下旬までの滞在です。

@ホーム公演

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世田谷パブリックシアター@ホーム公演
「チャチャチャのチャーリー ~たとえば恋をした人形の物語~」千秋楽
2012年6月18日。13時30分開演。
@フレンズケアセンター。
今年で3年目を迎えた「チャチャチャのチャーリー」も、(演目としては)これで最後となりました。
今回、急遽参加してくれることになった石村みかさんのおかげもあって、今年もたくさんの素敵な出会いと公演をすることができました。
最終日の前日は、3年前にこの公演がスタートした場所、芦花ホームでの公演でした。
3年前から変わらずいらっしゃるおばあちゃまにもまた会う事ができ、劇中、おばあちゃまの笑顔を見た時は胸がつまった。
そうしてついに迎えた、三年間の集大成・千秋楽。
千秋楽は、たにぐちいくこが乗る一輪車がパンクしてしまってたり、バタバタの中でのスタートでしたが笑、
なんか、やはり、とっても感慨深かった。
喜んでくださる様々なお爺ちゃんお婆ちゃんの表情を見ていると、やはり感動してしまい、最後、あまりちゃんと唄えなかった。
この公演の意義についてよく考える。
普段自分がやっている演劇は、自分達で全てを企画し、セッティングして、お金を払って観に来ていただくもの。
観に来てくださる方は、すくなくともその作品には興味をもって下さっているわけだ。
しかし、この@ホーム公演は、それとは逆の式図なのだ。
高齢者施設で過ごされるご利用者さんの元へ、
言うなれば勝手に?いきなり?おもむくわけだ。
芝居を観るのが初めての方もいらっしゃるし、芝居なんて興味ない方もいらっしゃるでしょうし、顔を向けることすら不自由な方、認知症症状の方も多くいらっしゃる。
芝居が始まっても見向きもしない方もいれば、全く関係ないことをしている方もいらっしゃる。
それでも僕らは、その前で上演をし、僕たちなりの精一杯の気持ちを乗せた芝居を届ける。
なぜそこまでして?
それは、心の芯から喜んで下さる方がいるからだ。
最初は違っても終演頃には生き生きとした表情になる方もたくさんいらっしゃる。
普段、劇場に観に来て下さる方とは比べ物にならないレベルで、心の芯からしみじみと、時には涙を流して、
良かった~。
どうもありがとう~。
と。
彼らの日常は、残り時間も読めない流れで流れていく。
その人生の一コマで‘感動’を共有できた喜び、充実感。
それは同時に、お芝居の力を教えてもらえる瞬間であり、人と人が同じ空間を共有できる歓びを再確認できる瞬間でもある。
観劇した数時間後には、すでに覚えていらっしゃらない方もいるでしょう。
でも、皆さんの「生」が確実に躍動した、感動に満たされた数十分があったのは事実なのだ。
それだけでいいと思う。
とってもシンプルな構造だ。
お芝居をし、観た人が喜ぶ。
それだけの30分強。
普段の劇場芝居は、それだけとはなかなかいかない。
全く別のモノがここにはある。
人の「人生」に直接関われる演劇。
勿論僕は、いわゆる劇場演劇を今後もやっていくわけだが、
この@ホーム公演は、続けさせてもらえる限り、続けたい。
もしかしたらいずれ、ホームで過ごす親の前で上演する日も来るのかもしれない。
それはそれで、辛いとは思うけど、小さな親孝行になるのかもしれない。
というわけで、来年も、是非、やれたらと考えております。
新作で。
また会いたい顔がたくさんあります。
この公演を支えてくださる、全ての方に感謝を申し上げます。