メロスでござあます。

ゆりちゃんもブログに書いていましたが、遅れ馳せながら僕もいけしんさん出演の『サナギネ』を見てきました。
双数姉妹は過去に何回か公演を見ていて好きな劇団で、久しぶりに見ましたがやはり面白かったです。
今回は円形の舞台を真っ二つに仕切って二つの物語が同時進行するという(片方の物語を見てる人はもう片方の物語を見れない)、見る側にもかなりの集中力を要する、なかなかスリリングな構成でした。
いけしんさんは主人公の親父役を演じていました。
女と心中し死に損ね、そのまま小説家になると言い家を離れるダメ親父を好演。
でもそれは人として男として自由に生きてる、やりたいことをやっているということでどこか格好よさを感じました。
まあ実際に自分の親父がこんなだったら嫌ですが。
終盤二つの舞台を仕切っているものが取れて一つの舞台になり、物語がつながる瞬間はちょっとしたカタルシスを感じました。
二つの物語は『走れメロス』のテーマが多少リンクしていて、
「う~ん、メロスッ」
と思いました。思ってません。すいません。
ただ僕は『走れメロス』をちゃんと読んだことがなかったので、これを機に読んでみるのもいいかなあと思いました。
最後に。
メロスと聞くとデカメロンを思い出し、デカメロンと聞くと竹中直人さんが出演していた番組、デカメロン伝説を思い出す僕でござあました。

エロスでござあます。

高岡早紀を大好きな友達が、篠山紀信が撮影した高岡早紀の写真集の復刻番を即購入したらしい。
友達は「あれはエロスではなくもはや芸術だ」と言っていたが、シンパシーは感じなかったがエロパシーは確かに感じた。
高岡早紀といえば中一の頃に見た、『忠臣蔵外伝四谷怪談』というまさに二つの物語を絡ませた映画に出演していた。監督は故深作欣二。
その時の高岡早紀の役がお岩さんの役。娼婦という設定で、髪をとかしているシーンでもごく自然に上半身をあらわにしていたので、あのたわわに実った胸に思春期花満開の僕は目が釘付けになり、
「う~ん、エロスッ」
と思ったものである。高岡早紀といえばそのことが妙に印象に残っている。
終盤では幽霊のお岩さんが吉良邸での四十七士の討ち入りを、超能力みたいなものを使って手助けするというなかなかぶっ飛んだ内容であった。
そんなことを思い出しながら僕はとりあえずその友達にプチ出家を薦めておきました。

体言止めでござあます。

二十二日に大学の後輩である、今は日本映画学校の学生から出演の依頼のあった、授業の一貫として撮った映画の上映会。
学生がスタッフとしてつき、学校の先生でもありプロの監督でもある富樫森監督が撮影の指揮をとるという形式。
主演はノゾエさんが演出を担当された朗読劇、『醜男』にも出演されていた山中崇さん。
完成されたものは、上映された三つの作品の中で個人的な感想ではあるが、一番面白くクオリティが高し。
僕の役はといえばほんのちょい役、というか声のみの出演。
まあそんなことはおいといて、ぼかあ撮影時にプロの富樫監督の「よーい、スタート!」を聞けただけでも感慨深し。
そして何よりも、大学の頃映画サークルに所属していた後輩と卒業してからも映画のことで一緒に何かを創れるということが嬉し、嬉し。
彼の成長した姿を見て僕もがむばらねばと思う一日。